2013年08月16日

99%ジャンク情報と知りつつも無視できないジレンマ

ネットトレーダーの情報収集方法として特徴的なのは、「Yahoo掲示板」や「2ちやんねる」などのサイトも利用する点である。



掲示板には、日々のニュースに対するトレーダー仲間の反応や、ニュース・雑誌には載っていない情報が記されている。



株式市場が午後3時に閉まってからの時間は、日々の取引を反省しながら、新しい情報収集に余念がない。



以前、筆者が投資家に重視する情報は何かと尋ねたとき、若い投資家たちは口々に「ロコミが断然有利」と答えた。しかし、“口コミ”といってもその正体は、ネット掲示板の書き込みであったりする。



ただし、掲示板などでは、銘柄情報をはじめとして多種多様な情報が集まるため、その情報の信新院が著しく乏しいこともインターネットの利用者は知っている。



多くの利用者は、書き込みの99%がいい加減なジャンク情報によって占められていると知っていても、残りの1%が役に立つ情報かもしれないと考えて情報検索をするのである。



そうすると、筆者などはデイトレーダーが評価する1%のごくわずかな情報が何かという点に関心が集まる。



ところが、インタビューで時折ネット上の2ちやんねるの書き込みやブログの情報を散々に悪く話している人に出会って話を間くと、実はその人自身がインターネットの情報にどっぶり依存していて、むしろがっかりさせられた覚えがある。



掲示板の利用者の中には、「これは企業内部の人が流している情報ではないか」という書き込みを発見して大興奮したという体験を語る者もいた。



ニセ情報を本物だと誤認して、それを触れ回るブログの作成者はミイラ取りがミイラになったようなものである。



デイトレードにいそしむブログの筆者たちは、警戒心を抱いている一方で、信憑性を感じさせる怪しげな情報をもて遊んでしまう傾向がある。



結局、そうした情報を選別する能力が乏しいことが、素人トレーダーの致命的な弱さといえるかもしれない。  


Posted by はたっち  at 11:52Comments(0)投資・FX